そもそも、最初は核医学でSPECTをテーマにしていたが、歯科での核医学設備の維持は2重投資で先はないと。やはりFCRやCTがせいぜいと思っていた。そこでFCR利用して歯科用CT。ただし研究はほとんど数学。当時はEM法などは医科でも未知の世界。IEEEが頼り。歯科医より数理したかったのでこれ幸い。
原点の歯科用CT実験機
フラットパネルディデクターの無い時代なんでFCR利用。最初の頃、再構成にかかる時間は、FCRの12インチ!の光ディスクを共同研究者の富士フィルムA研究所に送り、磁気テープに変換。これを送ってもらい、鹿児島大学総合計算センターにもっていってIBMメインフレームで読み取り変換(できるので伝説的に有名な女性技官の方がその場でFortranプログラムで唖然!)、これをPCH98(やむなく私物でした!)で前処理して、1昼夜逐次近似(EM)法ですね。ほぼ1週間!
かなりの額の科学研究費6年近く頂いた。でも応援してくれる側と学内機構でもうグチャグチャ。最後の試験研究は額が大きいのと(実質個人研究では学内最高額)、面白しろそうだったのか、会計検査院本省から査察にくると内示もあり、若い女性の係官(初めての仕事だったそうだ!まあ手ごろなんでしょう!好意的でした)が指導?の上司と調べにきた。産学連帯のいまなら超もてはやされてだろな。。当時は、国費の科研費で特許をとるな!と厳命された時代。(これ完全に特許成立する内容!)
成果は北米放射線学会で採択なんで展示!あれ発表旅費は採択のワタシが貰うはずなのに!ヽ(`Д´)ノプンプン。親分が私費でいくんならとOKなんでその後1週間シアトル~カナダでのんびり遊んできました。当時の超多忙な医局ですが、誰も文句なし。
現在の被曝もアーチファクトも多い、なんのことはない、あるフラットパネルディデクターにあわせた歯科用CT軌道でなく2×8㎝の顎骨軌道。これは現在に至るまでワタシしか成功していない。。けど。。スライスは1mm画素だもんね。。(当時のCTは2mmだったんのでその上ということで、(⌒▽⌒)アハハ!)
ところがあっという間に海の向こうでSPIRAL-CTが実用化。おまけに歯学部世界初の導入が決まり、てんてこ舞い。(同時期にその凄さ見抜けず導入しなかったところは悲惨)ただ、同時にその凄さみてると、お話になりません。これは白旗。その後北大、医科歯科により高性能機が導入。今ではSPIRALでないCTはあるのかしらん。。
後日談。CT導入後安定したら開発元のドイツへ留学。研究と臨床で絶対に必須。(実際に多くの成果が上がった!)。無論、導入の利益誘導では困るので正攻法の文部科学省の留学。ところが学内選考、文部科学省選考OKで決定!なのに1名学内の担当者がギャーギャー(この権限もないはずの担当者の思い込みを抑えられない大学の統治機構はいかがなもの。これが当時の大学村!このご老人、大英博物館に留学決定の先生に、大英博物館は入場料とるから駄目だ!とまたいやがらせ。教員にイチャモンつけるのが生きがいの職員、技官の典型だが、本人はいたって規則順守?の正義に酔ってた!大学・公務員改革はある種はやむなしだったかも。)
制御は最新の16BitPC-ATと新たなOS、Windows でした!